現代の日本では、40代以上の方でも高血圧の人が約半数ほどいます。
また、日本人の三大成人病と言われている「ガン・心臓病・脳卒中」のうち、心臓病と脳卒中は高血圧によって引き起こされる可能性が高いとされています。
しかし、40代くらいのまだまだ現役で働いている世代の方ですと、健康診断などで血圧が高いと診断されても治療を受けない人が多いので危険性も高まります。
そこで、早期発見・早期治療のためにも、高血圧について正しい知識を持っておくようにしましょう。

高血圧とは？

人の体に酸素や栄養素を運んでくれる役割を果たしている血液ですが、血液の量が増加したのに対し、血管が細くなり流れが悪くなってしまうと血管にかかる圧が標準値よりも高くなってしまいます。
それが高血圧と呼ばれる状態です。人によっては肩こりやめまい、息切れ、頭痛などの症状を感じる方はいますが、ほとんど自覚症状が無いまま高血圧になってしまっている人も多いです。
自覚症状が無いので突然合併症が発症して、最悪の場合死に至るケースもあるのです。
そのため、高血圧は別名「サイレントキラー（沈黙の殺人者）」とも呼ばれています。

高血圧によって起こる合併症

脳卒中

脳の血管が動脈硬化を起こしてしまい、そこに血栓が詰まって発症する脳梗塞、脳の血管が破裂して起こってしまう脳出血やくも膜下出血などは、一命を取りとめたとしても重い障害が残ってしまう可能性が高いです。

心臓病

高血圧によって強い力で心臓に血液を送り続けていると、心臓が厚くなり心肥大の状態となります。
また、心臓の冠動脈の内部が狭くなってしまい血流が悪くなり発作を起こしてしまう狭心症や冠動脈に血栓ができて血液の供給が止まり、突然死の原因にもなる心筋梗塞を引き起こす可能性も高まります。

腎臓病

蛋白尿、慢性腎臓病、腎不全などの症状を引き起こすケースもあり、さらに血圧が上昇してしまうという悪循環をもたらしてしまいます。

その他

大動脈瘤、末梢動脈疾患（閉塞性動脈硬化症）、糖尿病などを引き起こす場合もあります。

高血圧にならないためにも、食生活や生活習慣に気をつけるのはもちろんですが、定期的に健康診断を受けて血圧が高いと判断されたのであれば、病院などで治療を行うようにしましょう。